サイバネコードでは、連絡運輸上の接続駅に対して、各社局の対応する駅を一つのグループとして一つの連絡駅コードを設定している。
言い方を変えれば、基本的に、ある社局のある駅の連絡駅コードは一つということである。
例えば、渋谷駅はJR・東急・東京メトロ・京王が乗り入れているが、各社局の渋谷駅を一つのグループとして127-103(DEC)というコードが割り当てられている。
また連絡運輸の接続駅は必ず一対なので、JR武蔵溝ノ口駅と東急溝の口駅のように駅名が異なる場合でも、一つのグループとして扱われる(この場合は127-072)。
そもそも連絡駅コードというのが設定されているのは、磁気定期券ではNRZ-1方式で5駅、F2F方式で8駅しか経由駅を記録できないため、連絡駅コードが無い場合は接続駅で2経由駅分の枠が消費されてしまうためと思われる(社局Aの接続駅・社局Bの接続駅)。
ところで、上述の「ある社局のある駅の連絡駅コードは一つ」が成り立つのは、ある社局(A社)のある接続駅(A1駅)に対して、連絡先のある社局(B社)の中で対応する駅が一駅のみの場合である。しかし実際には、ある社局(B社)の中で対応する駅が二駅(B1駅とB2駅)ある場合がある。
結論から言うと、この場合は「A1駅とB1駅」グループで一つの連絡駅コード、「A1駅とB2駅」グループで一つの連絡駅コードという風になる。見方を変えると、A1駅に2つの異なる連絡駅コードが割当てられてる格好である。
この事に気づいたのは、Suica連絡定期券の発売範囲表を眺めていた際に、多摩モノレール連絡の接続駅で「立川(立川北)」と「立川(立川南)」という表記を見つけたからである。
定期券
JR立川・多摩モノ立川南 接続
高輪ゲートウェイの指定席券売機(MV)で新規購入したマルス定期券。
マルスの場合では、一つの連絡駅に対して1社局内に複数の駅が対応する場合、券面経由には接続駅(立川)が通常と同様に強調して印字され、直後に連絡会社線内の対応する駅名(立川南)が通常の経由と同様のウェイトで印字される仕様*1の模様。
西武線内は最短経路かつ着駅が西武単独駅のためか、経由欄には一切経由駅・線名が印字されていないのが印象的。
券面情報
区間:国立↔西武園ゆうえんち
経路:(中央)立川・立川南(多摩モノ)玉川上水(西武拝島線)萩山(西武多摩湖線)多摩湖(西武山口線)
発行箇所:高輪ゲートFC3
磁気情報
駅コード(DEC) | 駅コード(HEX) | 線区名 | 駅名 | |
---|---|---|---|---|
発 | 003-032 | 0x03:20 | 中央線 | 国立 |
経由1 | 127-226 | 0x7F:E2 | 連絡駅コード | 立川・立川南 |
経由2 | 127-096 | 0x7F:60 | 連絡駅コード | 玉川上水 |
経由3 | 191-010 | 0xBF:0A | 西武 拝島線 | 萩山 |
経由4 | ||||
経由5 | ||||
経由6 | ||||
経由7 | ||||
経由8 | ||||
着 | 192-015 | 0xC0:0F | 西武 山口線 | 西武園ゆうえんち |
JR立川・多摩モノ立川北 接続
大宮駅の多機能券売機(EM20)で新規購入したEM20な定期券。
EM20の場合、経由には連絡会社線側の対応する駅名のみ印字される。
EM20の経由印字は、西武線内の乗換駅が細かく記されてる。
指定席券売機・ネットde定期では経由指定が不足するので*2、この経路は新規購入できない模様。
券面情報
区間:国立↔西武園ゆうえんち
経路:(中央)立川・立川北(多摩モノ)玉川上水(西武拝島線)小川(西武国分寺線)東村山(西武新宿線)所沢(西武池袋線)西所沢(西武狭山線)西武球場前(西武山口線)
発行箇所:大宮B-004
磁気情報
駅コード(DEC) | 駅コード(HEX) | 線区名 | 駅名 | |
---|---|---|---|---|
発 | 003-032 | 0x03:20 | 中央線 | 国立 |
経由1 | 127-227 | 0x7F:E3 | 連絡駅コード | 立川・立川北 |
経由2 | 127-096 | 0x7F:60 | 連絡駅コード | 玉川上水 |
経由3 | 190-009 | 0xBE:09 | 西武 国分寺線 | 小川 |
経由4 | 189-025 | 0xBD:19 | 西武 新宿線 | 東村山 |
経由5 | 186-029 | 0xBA:1D | 西武 池袋線 | 所沢 |
経由6 | 186-031 | 0xBA:1F | 西武 池袋線 | 西所沢 |
経由7 | ||||
経由8 | ||||
着 | 192-015 | 0xC0:0F | 西武 山口線 | 西武園ゆうえんち |
まとめ
- ある社局(A社)のある接続駅(A1駅)に対して、ある連絡会社線(B社)の中で対応する駅が二駅(B1駅とB2駅)ある場合、「A1駅とB1駅」グループ、「A1駅とB2駅」グループの2つの異なる連絡駅コードが割当てられている。
- 連絡駅コード
- 立川・立川南接続:127-226 (0x7F:E2)
- 立川・立川北接続:127-227 (0x7F:E3)
- 経由印字
- マルス:接続駅が(通常と同様に)強調ウェイトで印字され、直後に連絡会社線内の対応する駅名が通常の経由と同様のウェイトで印字される
- EM20(多機能券売機):連絡会社線側の対応する駅名のみ印字される
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